「スティル・ライフ」 池澤夏樹 感想

  • 22 11月, 2013

ついに「スティル・ライフに」たどり着きました。いやー長かったです。池澤夏樹の作品を読む上でこの作品を読まずにいた自分に驚きです。ご存知第98回芥川賞受賞作品です!これでもかってくらいの池澤ワールドに飛ばしてくれました。。。

スティル・ライフの透明感が気に入った

主人公の”ぼく”が出会ったこの「佐々井」という人物にどのような印象を持ちましたか?自分はやっぱり浮世離れした風来坊というストレートなものでした。ちょっとの荷物で各地をさすらい、ふらっと現れてはそよ風のように消えていく。そんな風のようなヤツって感じでしたから。

物語が進み佐々井の過去が明らかになるにつれて、彼の人間らしさやそれに向き合う姿勢などが掴めるようになりました。彼の話しっぷりは池澤夏樹らしく詩的でありながらも機知に富んだ魅力的なもので、作者の透き通るような世界観にピッタリのキャラクターだったさ。

池澤夏樹の作品に触れ続けると・・・

読んだ後、周りの景色が変わります。いや、周りを見る自分の目が変わるんでしょうね。(このフレーズ言ってみたかったw)

目で見たものをどうやったら「粒子が・・・」とか「世界こそが・・・」とかになるのでしょうか。自分の見てるものって本当に自分だけの狭い世界なんだなぁと、しみじみ思ってしまいます。

まぁそれが読んだ後の不思議でいて、心地よい感覚に繋がっているんだと思います。

この作品気に入りました!

「ヤー・チャイカ」はサッパリ分からん!

なもんで、最後の解説に期待しようと思ったら全く触れず・・・orz

ディッピーってなんなのさ?他の池澤ファンに聞いてもおんなじ感想w 読み終わったばかりなのでまだ世間様の書評を読んでないのですが、検索してみようか。。。それともそのままにしておこうか。。。ちょっと思い悩み中。ロシア人との交流部分は好きなんだよなー。

次は?次は?

とりあえず最近池澤夏樹ファンとなった私には、まだまだ読み物があります(キング牧師風)

上級者は「星に降る雪/修道院」や「夏の朝の成層圏」なんかを何周かするらしい(もしや彼だけか?)ですが、まだまだそこまではねぇ

一冊一冊、大切に読み進んでいこうと思います。


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