「螺鈿迷宮」 海堂尊 感想

  • 7 6月, 2013


<『螺鈿迷宮(上・下)海堂尊

”チーム・バチスタ”シリーズのスピンオフ的な作品ですが、その後の展開において極めて重要な位置づけとなるストーリーです。医療サスペンス・エンターテイメントに相応しい内容でした。


螺鈿って”らでん”と読むんですね。らせんらせん呼んでました。知らんかったとです。まぁいいか。

本作品の主人公は、田口でも白鳥でもなく、東城大学医学部に在籍する天馬大吉くんでした。訪問した人が帰ってこない。患者がどんどん死んでいく。そんな黒い噂を持つ碧翠院桜宮病院に潜入するところから始まります。今までとはうって変わって怪しい雰囲気が漂いまくっています。

これまでの作品で碧翠院桜宮病院はちらほら出てきていましたよね。ファンにとって隅々まで作品で取り扱ってくれるのは大変有難いです。同時に姫宮も存分に登場してくるので、色々な意味でシリーズ全体が重厚になっていく感じが分かります。

正直に言いますと、バチスタ・シリーズはまずTVドラマを数話みてから興味が沸き、最初に読んだのがこの螺鈿迷宮でした。なんでこれから読み始めたかは覚えていません。。。そこに本があったから。。。かな。なので白鳥のキャラや風貌、姫宮はその存在自体知らないところから読み始めたので、後々頭の中を整理するのに困りました。。。

作家さんがこの作品を江戸川乱歩賞に応募したように、一番ミステリー・サスペンスとしての純度が高いのはこの螺鈿迷宮かもしれません。これまでのシリーズのテイストを変えることなく、ここまで純度を高めたことに大変敬服いたしました。

この作品を読まずして、今後のシリーズは語れません。というか本来の楽しさを味わうことができないといえるでしょう。
桜宮一族の怨念の苗床がなんであるか、その深い意味を是非チェックしてみてください。

 


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