「くちぶえ番長」 重松清 感想

  • 19 8月, 2013




重松清の小学校四年生時期を回想している物語です。どこまでが実話なのかは分かりませんが、主人公の”ツヨシ”と「くちぶえ番長」こと”マコト”との甘酸っぱい恋や、クラスのみんなとの楽しい思い出がいっぱい詰まった、心温まる作品です。



小学生向けの雑誌に連載された作品なので、書き方は分かりやすくシンプルに仕上げていますね。ある意味ライトノベルですw

人は誰しも小学校時代の色んな思い出を抱えていると思います。楽しかったことも辛かったことも、今思えば自分自身が成長していく上でのかけがえのない貴重な体験だと思います。作者は「とんび」や「流星ワゴン」で心にしみる素敵な家族愛を表現していますし、この作品でも誰もが懐かしく思う子供時代のエピソードをそのままの形で書き上げています。どんな成長をされたのか興味が沸きますね。

作中の”マコト”ちゃんはクラスにいて欲しかった、自分がやりたかった理想の子供像ですね。「弱きを助け、強きをくじく」なんて大体の子供は出来やしません。いつだって子供は精一杯頑張っているのですから。ただ作者は子供に理想像を押し付けているわけではなく、いつでも隣に助けてくれる”番長(友達)”が居てくれること。勇気を出すことはとても怖いけど、きっと報われるのだということを伝えたかったんじゃないかと思います。

さて”ひねた”大人である私は”マコト”ちゃんが、その後どうなったかを知りたいなぁなんて思いますが、どうなんでしょうか(^_^)。こんな素敵な女の子だったらきっと幸せな人生を送っているはずですよ。初恋の人には幸せであって欲しいと思いますよね。

この作品は大人になった人こそ読んでもらいたいです。そして自分の子供が居たら「こんな番長がいたんだよ」って読ませてあげたい、そんな素晴らしい物語です。


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